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「Leaders Academy Asia 2024 in 大阪」活動報告

2024.08.15

WORLD CLEANUP DAY Leaders Academy Asia 2024 in 大阪
協働と連携を強めたアジアのリーダーたち

WORLD CLEANUP DAY Leaders Academy Asia 2024 in Osaka Japan
大阪に集まったエネルギー溢れるアジアのリーダーたち

2024年7月18日から21日にかけて、アジア各地からWORLD CLEANUP DAYを主催・運営するLet’s Do It World(LDIW)のリーダーたちが大阪に集まり、WORLD CLEANUP DAY Leaders Academy Asia 2024(リーダーズアカデミー)を開催しました。15 カ国から集まった情熱的なリーダーたちは、それぞれの知識を共有し、議論する中で解決策を見出し、各地域の連携、協調、成長を目的とした活​​気溢れる効果的な4日間を過ごしました。

リーダーズアカデミーは、NPO法人WORLD CLEANUP DAY JAPANが主催し、インドネシア、台湾、シンガポールのリーダーたちが支援して実施されました。目的は、アジア地域の各チーム間の緊密な協力関係を促進し、地域の課題を理解し、ベストプラクティスを共有すること、そして日本チームから先進的な廃棄物管理戦略を学ぶというものでした。

表敬訪問

リーダーズアカデミーの開催に先立って、エストニアから来日したヘイディ・ソルバLDIW会長兼グローバルネットワーク責任者は、東京の駐日エストニア共和国大使館を訪問し、マイト・マルティンソン特命全権大使と面会して、これまでのWORLD CLEANUP DAYへの協力と国連国際デー登録へのエストニア政府の尽力に感謝の意を伝えました。なお、NPO法人WORLD CLEANUP DAY JAPANの代表理事・浅井孝夫と、同法人副代表理事でもあり日本・エストニア友好協会の事務局長でもある荒井秀子も同席しました。

また、ヘイディ・ソルバLDIW代表および当法人の浅井・荒井両名は、環境省を表敬訪問し、環境省水・大気環境局 海洋環境課 海洋プラスチック汚染対策室の中山直樹室長とお会いしました。中山室長は日本をクリーンに保つための努力に、支持と関心を示してくださいました。

エストニア共和国大使館へ表敬訪問
エストニア共和国大使館にて

挨拶と再会

リーダーズアカデミーは、参加者が大阪に到着して宿泊施設に落ち着いた後の7月18日夜に、心温かく賑やかな歓迎ディナーで始まりました。リーダーたちは大阪・梅田の居心地の良い居酒屋でおいしい焼き鳥などを食べながら、各国から来た友人たちと挨拶を交わし、再会を喜び合いました。

講演とワークショップ

2日目(7月19日)は同志社大学の協力のもと、同大学の大阪梅田サテライトキャンパスにて、カンファレンスが行われました。最初に、主催者である当法人・浅井孝夫代表理事、そしてヘイディ・ソルバLDIW会長兼グローバルネットワーク責任者、アグスティナ・イスカンダル・クロムバッハLDIWアジア地域ディレクターから、開会の挨拶を述べました。午前の部では、2025年日本国際博覧会協会企画局の永見靖上席審議役により、また午後の部では、同志社大学の原田禎夫准教授、NPO法人海さくらの古澤純一郎理事長ら外部有識者による講演が行われ啓発を受けました。

2025年日本国際博覧会協会企画局・永見靖上席審議役を迎えて

その後、参加者たちは、アジアにおけるWORLD CLEANUP DAYの課題をマッピングし、地域全体のごみ問題に対する持続可能な解決策をブレインストーミングするためのグループワークショップに取り組みました。そして、当日のカンファレンスは、アジア太平洋地域におけるゼロウェイスト(ごみゼロ)に関するLDIWオセアニア地域ディレクター、パル・マルテンソン氏のセッションで締め括られました。

3 時間に亘るClimate Freskワークショップ

3日目(7月20日)は、シンガポールのカントリーリーダーであるチュン・フイ・シュエン氏がリードするClimate Freskワークショップから始まりました。 Climate Fresk は、フランスの非営利団体によって開発された、気候変動を学ぶための強力なツールで、誰でも簡単に使うことができます。この共同ワークショップでは、参加者たちが3 時間かけて気候変動の背後にある基礎科学やさまざまな原因を学び、どのようなアクションを起こすべきかを考え、議論しました。

Climate Fresk ワークショップ
実践的なワークショップで協力、共創しているリーダーたち

午後の部では、ベスト・プラクティスの共有に焦点が当てられ、インドネシアのリーダー、アンディ・バハリ氏による貴重なソーシャルメディア研修と、ラオスのリーダー、セルジュ・ドゥサント氏による国連プラスチック条約に関する重要な知見の共有が行われました。

さらに、この後、リーダーたちは、道頓堀通りに赴き、株式会社FORCETEC道頓堀商店会のご協力のもと、道頓堀通りに設置されている太陽光発電機能・圧縮機能搭載のスマートごみ箱「SmaGO」を見学し、観光客が溢れる繁華街でのごみ問題への新しい取り組みを学びました。

道頓堀通りにてスマートごみ箱「SmaGO」を見学
株式会社FORCETECと道頓堀商店会のご協力のもと、スマートごみ箱「SmaGO」を見学

いざ、実践!

4日目(7月21日)は、「言葉より実践」の精神のもと、NPO法人大阪海さくら主催の淀川河川敷クリーンアップに参加しました。猛暑にもかかわらず、リーダーたちはトングを持ち、地元パートナーのブルーサンタたちとともにごみ・廃棄物の清掃に精力的に取り組みました。ヘイディ・ソルバLDIW代表は、このクリーンアップを通じて、地球規模で行動を起こすことの必要性について大きな洞察を得たと語りました。「河口付近の川沿いのごみの多くは海へ流入していました。日本のような国では、優れた教育、ごみ処理システム、ベスト・プラクティスすべて整っています。ただ、廃棄物汚染には国境がなく、複雑かつグローバルな問題を引き起こしています。我々のグローバルネットワークはその解決に取り組んでいるのです。」

淀川河川敷クリーンアップを行なった後、NPO法人大阪海さくらの皆様と共に

上勝町ゼロ・ウェイストセンター訪問

公式日程が終了した翌日である 5 日目(7月22日)も日本に滞在できた人たちは、国際的にもよく知られている上勝町ゼロ・ウェイストセンター(徳島県上勝町)を訪問しました。この訪問では、小さな町のごみ処理における先駆的な取り組みを垣間見ることができ、他の地域でも導入できるごみゼロの原則の実践的な応用例の紹介を受けました。上勝町の住民の皆様は、最大限リサイクルをして、ごみの埋め立は最小限にすることを目指し、ごみを43種類に分別されています。リーダーたち全員が大きな刺激を受けました。

上勝町ゼロ・ウェイストセンターでレクチャーを受けるリーダーたち

WORLD CLEANUP DAY 2024に向けて、アジアでのネットワークを強化しよう

アジア各地から大阪に集まったLDIWのリーダーたちからは、ものすごい活気と熱量が感じられました。そして、多様な背景を持つ各国のリーダーたちが力を合わせて、サステナビリティのための新しいモデルを作成し、ベスト・プラクティスを交し合い、今後さらに緊密な協力体制を構築するためのスタートとなりました。

今回のリーダーズアカデミーを通じて得た連携と協調が今後いっそう深まり、今年から国連国際デーとなったWORLD CLEANUP DAYが新たな次元に至ることにご期待ください。

参考:WORLD CLEANUP DAY エストニア本部:https://www.worldcleanupday.org/post/collaboration-connection-in-japan-lets-do-it-asia-leaders-academy-2024