株式会社エーアンドエス様が Digital Cleanup Day に取り組んだ理由と成果
2026.02.16
本社と店舗、全社員が“同時に参加”できる環境アクション
NPO法人WORLD CLEANUP DAY JAPANが推進する「Digital Cleanup Day(デジタルクリーンアップデー)」は、不要なメール、ファイル、画像、動画などの「デジタルごみ」を削除することで、データセンターの電力消費削減やCO₂排出削減につなげる世界的な環境アクションです。
デジタル化やクラウド活用が進む一方で、データ量は年々増加し続けています。その裏側では、大量の電力が消費され、環境負荷が高まっていることが課題となっています。
こうした中、2025年3月にDigital Cleanup Dayに参加されたのが株式会社エーアンドエス様です。同社では、管理統括部 サスティナビリティ課が中心となり、本社と全国の店舗スタッフを巻き込んだ全社参加型の取り組みを実施しました。
今回は、同社 管理統括部 サスティナビリティ課の川瀬太郎さん、明 可菜子さんに、参加のきっかけから社内展開の工夫、得られた成果まで詳しく伺いました。

Q:Digital Cleanup Dayに取り組もうと決めたきっかけを教えてください。
当社では以前からWORLD CLEANUP DAY(ワールドクリーンアップデー)に参加しており、清掃活動などを行なってきました。ただ、本社勤務の社員と店舗スタッフが「同じタイミングで」「同じ内容に取り組める」活動は多くありませんでした。
その点、Digital Cleanup Dayは、場所に関係なく全社員が参加できる取り組みです。これは当社にとって非常に魅力的でした。
また、社内ではドライブ容量が逼迫した際に「不要なデータを削除してください」という案内が定期的に来ていました。
デジタルごみの削除はすでに身近な課題であり、これを環境活動として位置付けられる点にも可能性を感じました。
当社としてはカーボンニュートラルの実現を目指しており、その第一歩となる施策として、全社で取り組もうと決めました。
Q:社内でどのように周知し、関連部署を巻き込んだのでしょうか。
本社社員にはメールで、店舗スタッフには店舗専用の連絡ツールを使って周知しました。
当社の社風として、「会社が取り組むと決めたこと」に対して、比較的前向きに受け止めてくれる文化があります。
そのため、「実施します」と案内した段階で大きな反対や混乱はなく、スムーズに進めることができました。工夫した点としては、実施期間です。
店舗はセールや繁忙期があるため、本社と同じ期間にせず、少しずらして設定しました。期間にも余裕を持たせることで、業務の合間に取り組みやすい形にしました。
Q:社内ではどのような形でDigital Cleanup Dayに取り組みましたか。
各自が不要なデータを削除した後、削減したデータ量をアンケート形式で入力する仕組みにしました。
そのデータをサスティナビリティ課で集約し、社内報で共有しました。単に「〇GB削減しました」という数字だけでは実感が湧きにくいため、
「東京から静岡まで移動するのに排出される二酸化炭素の量を抑制しました」といった形で、身近なイメージに置き換えて伝えました。
Q:実際にデジタルごみを削除する際、苦労した点はありましたか。
特に店舗スタッフは、日常的にパソコンを使う業務が少ないため、「どのデータを消してよいのか分からない」「間違って必要なものを消してしまうのが怖い」という不安がありました。
そこで総務部やサーバー管理チームと事前に相談し、
「この場所のデータなら削除して問題ない」「この手順で行えば安全」という方法を確認しました。
安全性を担保したうえで手順を社内に展開したことが、安心して参加してもらうポイントになりました。
Q:参加したことで、どのような効果がありましたか。
明さん:
まず、「デジタルごみ」という概念を社内で共有できたことが大きいです。
データは目に見えないため、「環境負荷がある」という認識がこれまであまりありませんでした。
今回の取り組みを通じて、「不要なデータをため込まないことが環境につながる」という意識が少しずつ広がったと感じています。
私自身も、スマートフォンの写真や動画をこまめに整理するようになりました。
川瀬さん:
削減量そのものよりも、「定期的にデジタルを整理する習慣」を作ることが重要だと思っています。また、デジタルクリーンアップは、ITコスト削減や業務効率化にもつながる可能性があります。
環境施策でありながら、事業活動にもメリットがある点は大きな価値だと感じています。
全社参加型の“デジタル環境アクション”という選択
株式会社エーアンドエス様の事例は、Digital Cleanup Dayが、IT部門だけでなく、全社員が参加できる環境施策として有効であることを示しています。
特別な設備投資や大きなコストを必要とせず、日常業務の延長で始められる点も大きな魅力です。
さらに、環境負荷低減だけでなく、ITコスト削減や業務効率化といった事業面でのメリットも期待できます。
「環境施策を何から始めればよいか分からない」
「全社員を巻き込む取り組みが難しい」
そうした課題を持つ企業にとって、Digital Cleanup Dayは、環境施策の新たな一歩として取り入れやすい選択肢といえるでしょう。
ぜひ自社での導入をご検討されてみてはいかがでしょうか?

